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炭の材料詰め込み

たたら炭を作る

たき口

ぎっしりと材料を詰め込みます。火の焚口に近いほうはどうしても火が付き、灰になりやすいので、質の悪い木材を置くようにします。

​炭焼きの窯の大きさは、縦2m横1.2m深さ60cmで、乾燥の度合いにもよりますが、材料の量は約300kgほどと思われます。

​蓋を閉めたら、ひたすら薪に火をつけ、扇風機で熱風を窯の奥に入れるようにします。ただ、この時あまり火力を上げすぎると、焚口付近の材料に早く火が回り、灰になる量が多くなります。じわじわと窯の温度を上げる必要があります。

製炭中
煙の色の変化

火を点けてから約3時間ほどで風を送り込まなくても、煙突から白い煙が上がるようになります。この時煙突の煙の温度はまだ40度ぐらいです。この後都合8時間で、煙突の煙の温度が80度になります。ただ、材料が生木やあまり乾燥していない場合はもう少し時間がかかります。ここで「自然」と言い、入れた材料が熱により、自らが熱を発し化学反応を起こすようになりますので、供給する酸素の量を少なくし、蒸し焼きの状態で炭化を進めてゆきます。ほんの少しの口を残し焚口を閉めます。ここで注意が必要なのは、煙の量が少なくなったり、温度が下がらないか良く観察し、その様になれば焚口を開き温度を上げる必要があります。

​自然が始まってから、木酢駅の採取を行います。煙からは鼻にツンとくる刺激臭が漂い、目や鼻が痛くなります。煙の色は白色。

​そこから、煙の色が黄色かかり、薄青色と変化してゆきます。焚口閉鎖より約10時間で煙の色が透明になってきます。そうすれば「ならし」と言って再度焚口を約30分ほど前回にし、内部のガスを放出させます。そうすることにより、締った炭に仕上がります。

炭の出来上がり

​その後、今度は煙突も抜き、煙突口と焚口も閉鎖して隙間に泥を詰めて空気が入らないようにして蒸し焼きにします。作業的にはこれで終了で、窯が冷めてから出炭します。私の窯では約70kgぐらいが炭になります。

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