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古代 低温小たたら製鉄
産地の違う砂鉄は、還元しやすい、扱い難いが地鉄が古刀、炭素量が多いが軟らかい、肌の働き・刃紋の働きが顕著 などの特色があり、それらをうまく混ぜ合わせる比率を変え、長所を引き出す事を日々研究しています。
同じ砂鉄でも、たたら炭の種類により、歩留まりが悪かったり、反対に銑になってしまったり、投入する砂 鉄量の違いで大きく歩留まりが悪くなったりと、少しのさじ加減が、大きく結果を左右するので難しいものです。

日本全国各地の砂鉄です。
微妙に色合い、粒の大きさなどが違いますが、
成分・性質はもっと個性があり、これをどの様に配合するか、または単独で使うかは、逆にどの様な鉧を造るかということになります。ここは経験でしかありません。

たたら装置の内部
最下部は粘土で固めます。直径は約40cm、内径は30cm程度の大きさです。
小型のドラム缶を利用して作成しました。


炭と砂鉄を交互に入れてゆきます。炭の火力・砂鉄の還元力・砂鉄の性質などから送風機からの風量を調整し、どの様な鉧もしくは銑を造るかが難しいところです。
たたら装置から上がる炎がオレンジ色になり、還元していることが分かります。

三段組で、最下部は車のジャッキアップで持ち上げ接合しており、これなら鉧出しの時一人でもなんとかできます。送風口は4つで市販のステンレス配管を使用。送風機まで洗濯機の排水ホースで繋ぎ、風を送りおこみます。

20分に一度ノロ抜きをします。
ノロは砂鉄の中に含まれる不純物(リン、硫黄、マンガン等)が融点が低いため、砂鉄から分離し、底に溜まりますので、それを抜くことにより、酸素と炭素がくっ付き、二酸化炭素として放出された後には、鉄が残ることになります。
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