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芯鉄の鍛錬

執筆者の写真: 刀工 祐崇刀工 祐崇

雑用に追われてなかなか鍛錬ができていなかったので、久しぶりの鍛錬です。鍛錬の時、ホドの底には鉄が含有しているノロが溜まります。これを砕いて磁石でくっ付く鉄成分が混じっている分を卸し金にした分を鍛錬します。卸し金した分はどうしても鉧とは違い、成分が悪く鉄としては甘く=柔らかいので、刀の芯に入れる芯鉄とします。

不純物が多いためじっくり温度をかけ融点の低い不純物を流しだします。この温度のかけ方が難しい。あまり温度をかけると材料が柔らかく甘いので溶けて減ってしまうし、温度が低ければ鋼滓が流れ出ません。

4回下鍛えしたのを2枚合わせて6回鍛えまで進みました。


 
 
 

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