

ホドの底に出来た鉄分の含まれるノロを砕き、鉄分のある物を磁石で集める。 約10kgも溜まっていたので、年末の掃除もかねて卸鉄をして鉄分を抽出する。 現在の刀匠は、日刀保のたたらで出来たものを使用しており、日刀保の玉鋼はあまり炉底にノロがたまらない為、こういった卸鉄をする、または出来る刀匠も数少ないように思える。 10kgを3回に分け、それぞれ20分かけて卸す。約2kgの軟らかめの鉄が取れる。卸鉄をしてもまだ不純物が多く含まれ、かつ炭素量も少ない。 これをどの様な用途に使うかによって、その後の作業工程、手間が違ってくる。 作業工程に関し、教科書もない為、経験での作業になる。 午後は鍛錬所の掃除。1年間溜まった煤煙がかなり出る。来年1年も綺麗な鍛錬所でスタートできそうだ。