top of page

包丁の火造り

  • 執筆者の写真: 刀工 祐崇
    刀工 祐崇
  • 2019年8月31日
  • 読了時間: 1分

朝方はだいぶ涼しくなってきたので、前回素延べまでした包丁とナイフの火造りを行う。

前回鍛えた時に、ガムのように柔らかい部分があったが、火造りを進めてゆくと

地鉄の鍛接面が質が違いすぎるためか、ヒビ状のクラックが走っている。

そのままでは商品にならない為、クラック部分にホウ酸をかけ、

低い目の温度で沸かす。

沸かしすぎると材料が溶けて

没になるし、低すぎるとクラックが塞がらない。

微妙な温度調整をしながら3回ほど沸かせば、やっとクラックが消える。

本来は包丁3本では炭1俵あれば十分だが、沸かしで時間がかかったので、1.5俵を消費する。

商品出来なく没にするより、全然良い。


 
 
 

最新記事

すべて表示
たたら装置の補修

羽口の角度が今一固定できないので、改めて羽口を溶接して四方から風が吹きつけられるようにする。次のたたら製鉄に備えて下釜にも土を塗り、数日掛けて乾燥させる。 たたら製鉄がうまくいかないと、良い玉鋼が出来ないので、当然良い鍛錬、良い製品も出来ない。...

 
 
 

Comentários


bottom of page