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たたら製鉄成功

執筆者の写真: 刀工 祐崇刀工 祐崇

更新日:2020年4月13日

暑くならないうちに炭焼きとたたら製鉄を行い、在庫を増やしておきたいところなので、今週炭焼きをしながら、同時にたたら製鉄を行いたいと思う。


今回の砂鉄は、山陰+京都+九州の混合。この砂鉄の混合によって還元率も違うし、出来た鉧の性質も違う。

ただ、未だにたたら製鉄はむつかしく、炭の火力、砂鉄の投入量、下釜の土の成分とその塗り込め量によって、ノロが多く出たり、少なかったりする。

このノロも多すぎても、鉄の成分も一緒に流れ出してしまうし、少なすぎてもノロが固まり鉧お育成を邪魔してしまう。

日々試行錯誤です。


朝8時に予熱開始。9時30分に砂鉄投入。27kgの投入予定。2時間後ノロ出しをするも出ず。その後も30分置きにノロ出しを行うが一向に出ない。

だんだんと焦ってくる。

この分では、ノロが固まって鉧ができてない可能性があり、途中で操業を停止しようかと思ったが、ダメもとで操業を続ける。


終了間地かの5時間経過したときにやっとノロが大量に出る。少しは安心したが、開けてみるまではわからない。


結果、炭7俵、砂鉄27kg、操業時間7時間で、鉧8.1kg。何とか成功である。

今日はおいしいビールが飲めそうだ。





 
 
 

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