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シーズンイン前のテコ棒補修

執筆者の写真: 刀工 祐崇刀工 祐崇

9月になりそろそろ鍛錬も出来る気温となってきたので、まずは鍛錬に一番必要なテコ棒を補修することとする。昨シーズン使用し、長さが短くなったり、先が細くなったりしていたので、それぞれに鉧をつぎ足して、作業がしやすいように整えたいと思います。




テコ棒は基本的に鍛える材料に入ることはないが、万が一のことを考えて少し材質は甘いものだが、鉧の小粒辺をおろし金にした物を積み沸かしにする。

鍛錬作業も4ケ月以上していないので、感覚を取り戻すにはちょうど良い。

約1.5kgを積み沸かし、3回折り返して3本の先に鍛接する。

この鍛接した部分が折れやすいのでホウ酸ではなく硼砂で低温でなじませる。

ホウ酸は温度が高くなり逆に鍛接した部分が食われ細くなってしまう。その分硼砂だと細くならずに済む。


 
 
 

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