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低品質の鉧

執筆者の写真: 刀工 祐崇刀工 祐崇

たたら製鉄の時、ノロが出ずに何とか纏まっていた鉧も、密度が高い鉄ではなく、少し海面鉄ぽっい鉧で、最初は2.5kgほどあったが、ホドで赤めて締めてゆくと、ノロ気がブクブクと染み出て、しっかりまとまった時には1.8kgほどになる。折り返し鍛錬をするともう少し減る率が多くなると思う。いつもは、5回折り返すと目方は約半分になるが、今回はもっと減り40%以下となる。

出だしは悪かったが、6回折り返すとそこそこの鉄に仕上がる。包丁にすべきか心金にすべきか、テコ棒にすべきか。


もう一つ同じようなケラをテコ棒に鍛接、1回折り返し終了。

小包丁にベルトを掛け、次回焼き入れ。

 
 
 

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