top of page

鍛錬所水浸し

執筆者の写真: 刀工 祐崇刀工 祐崇

梅雨も最盛期で、九州も大雨でかなりの被害が出て、被災された方が少しでも早く復旧されることを祈っています。


鍛錬所もかなり雨が降っていた模様で、周囲も雨でぬかるんでおり、鍛錬所の立ホドの窪みも水が池のようにたまっている。


午前中、先週造った小物の焼き入れを手早く済まし、途中だった素延べを進める。

2尺1寸まで伸ばしたところで、元近くに傷が出て、グラインダーで削り取るも、重ねがその部分だけ減ってしまったので、その部分を沸く寸前まで温度を上げ、くすめてその部分を圧縮し重ねを回復させる。1か所修正すると全体に再修正をかけて、真っすぐに形を整える。11時頃大体荒素延べが完成し、仕上げは来週回しとする。

昼までまだ少し時間があるので、これも途中だった折り返し鍛錬を進めることとする。

ただ、ホドも湿っていて、松炭でもなかなか沸いてこない。沸いても表面だけが溶けているだけで、芯が沸いていない。2回折り返したところで、無理をせず梅雨明けに回すこととする。ここで無理をするとしっかり鍛接出来ていない所が傷になる。

昼からは小物の研ぎ、掃除で早い目に仕舞って、銭湯でゆっくりする。




 
 
 

最新記事

すべて表示

再焼き入れ

以前注文いただき、製作した刺身包丁が砥いでも切れないとの事で連絡があり、再度焼き入れをする。原因は色々あるが、焼き入れ後の焼きなましの温度が高くなり過ぎ、焼きが戻ってしまったか、一番考えられるのは、砂鉄からたたら製鉄で玉鋼を造っているが、どうしても場所ごとに炭素量のバラツキ...

Comments


bottom of page