
山城産の砂鉄を使いたたら製鉄を行ったが、鉧が2kgしか取れなかった。
まったくの失敗である。6時間と炭7俵、砂鉄25kgを費やしの結果がこれである。
砂鉄がある一定の温度になると炭の炭素と反応して還元し、鉄・不純物・一酸化炭素に分解され、鉄は鉧となり炉底に溜まり、不純物はノロとなりノロ抜き穴から排出されるが、今回普段にもまして多くのノロが水のように溢れ出し、ノロの中にある鉄分から線香花火のように火花が見える。
この様子から、炉内部の温度が高すぎ鉄がノロと共に排出されている可能性が高い。炭自身の火力と風量との関係であるが、今回少し風量が多いと思われるので急遽風量を落とし火力を弱めたが、この時点で炉底にはほとんど鉧が溜まっていなかったのだろう。たたら装置解体後、内壁にびっしりと鉄にならなかった砂鉄が付着している。と言う事は、1回で投入する砂鉄の量が多かったのだろうか。確かに少しでも鉧の量を増やそうとする気持ちが投入砂鉄の量を増やしていたのだろう。
次回はここを反省点に、再度山城産の砂鉄で試してみたい。その為にはたたら炭を焼く必要があり、何かと一人でやると準備段取りの時間を使ってしまう。