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炭焼きとたたら

執筆者の写真: 刀工 祐崇刀工 祐崇

松の炭焼きとたたら製鉄の同時進行。さすがに1人では両方の面倒を見るのに忙しい。

炭焼きの焚口からの薪を絶やさず、かつゆっくり燃やす必要があるので割と大きい薪を入れました。まきは周囲の松くい虫にやられた枯れ松をチェーンソーで伐採したもので、直径15cmぐらいあるので、ゆっくり燃えていい感じです。たたら製鉄は、今回単語半島の砂鉄100%で吹くことにしました。古刀はその地方でとれた砂鉄で製鉄していたため、その地方の特徴が刀に現れていましたが、新刀になり流通が盛んになったことからその地方性が失われてしまいました。そのようなことから、砂鉄をブレンドするのではなく、100%でのたたら製鉄をし、数回鍛えた者同士を混合し、地金を構成してゆきたいと思います。

今回はノロ出しの時間を20分毎ではなく30分毎に変更し、25kgの砂鉄を投入しました。結果歩留まり30%の8kgの鉧が取れました。

上々の結果でほっとしました。炭焼きは明日の昼まで続きます。


 
 
 

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