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再考の必要あり

執筆者の写真: 刀工 祐崇刀工 祐崇

GWに親方のところに寄り、火力のある炭でのたたら製鉄を行いました。親方は各地方の砂鉄をブレンドして吹いておられますが、私は1地方の砂鉄100%で吹きます。いつも親方がやっている方法で、ノロ出しも順調におこなったにもかかわらず、残念なことに4kgしか取れず、親方もどうしてだろうと言っておられました。その時鉧とは別に、磁石にくっ付く海面鉄状のノロの塊が多くありました。たぶん古い時代のたたらでは、自然通風で行っていたため、火力が上がらず海面鉄も多かったと思われます。そこで帰ってから、おろし金を行い鉄の部分を取り出してやろうとしました。

結果はノロが赤くなるだけで鉄とノロが分離できませんでした。ホドでは温度が低すぎたのか、それとも、一旦凝固した分は分解が不可能なのか再考が必要です。

寂しいので、別のくず鉄で卸鉄を行い、炭素量の多い鉄抽出することができました。

昼から天気が良くなってきたので、鍛錬所制作時よりかれこれ10年以上、鍛錬所の裏の壁のメンテを怠っていましたので、板壁が雨風で大分傷んできていましたので、ペンを塗りました。

少しはきれいになりました。


 
 
 

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