top of page

雨の中、初鍛錬

執筆者の写真: 刀工 祐崇刀工 祐崇

今年最初の鍛錬。久しぶりの鍛錬のため、ホドが湿っている。

火をつけると、もうもうと水蒸気が立ち上る。

最初ケラを赤めるまでは雑木、折り返しが始まると松炭を使用する。

今回の松炭も湿っているせいか火力が弱い。

時間をかけ、鍛接温度まで持ってゆくが、どうも調子が上がらない。

それでも8回まで鍛え、あと1つを纏め、テコ棒に鍛接。

使用した鉧もやや海面鉄状もあり炭素量が低いため、吸炭させながら作業を行う。

現代のたたらで造られた玉鋼は炭素量が多いため、この吸炭ができない刀匠も多い。


 
 
 

最新記事

すべて表示

再焼き入れ

以前注文いただき、製作した刺身包丁が砥いでも切れないとの事で連絡があり、再度焼き入れをする。原因は色々あるが、焼き入れ後の焼きなましの温度が高くなり過ぎ、焼きが戻ってしまったか、一番考えられるのは、砂鉄からたたら製鉄で玉鋼を造っているが、どうしても場所ごとに炭素量のバラツキ...

bottom of page