top of page

悩むたたら製鉄

  • 執筆者の写真: 刀工 祐崇
    刀工 祐崇
  • 2018年3月24日
  • 読了時間: 1分

前回、1回の投入砂鉄の量が多かった為か、結果採れた鉧は2kg止まりだったので、再起を掛け、今度は少なめに投入。 炎もよく上がり、調子がよさそうだが、砂鉄投入後2時間を経過してもノロの排出が進まない。2時間30分でやっと少し排出。 9時30分砂鉄投入、24kg投入して、4時投入終了。5時解体する。 結果、ノロが羽口周辺に固まり、炉壁にくっ付き落ちてこない。 ハンマーで叩き、やっと落ちてきたものを水冷する。冷えたころを計らい周囲のノロを剥がしてゆくと、残ったのはたった1.5kg・・・ 頭茫然である。 採れないよりマシだと頭を切り替え、冷静に原因を考察する。 最近4回続けて少量の鉧しか取れていない。考えてみるとその前には羽口の角度を鋭角に修正し、下部まで空気が届くように修正してから調子がおかしい。考えられるのはそこしか考えられない。少しの角度が風の廻りに影響したのかもしれない。 早速炉内の耐火モルタルを穿ち、緩い角度に修正した。これでも失敗するようだとお手上げである。


 
 
 

最新記事

すべて表示
炭焼き釜補修完了

先週に引き続き、炭焼き釜の補修の続き。 排煙口の位置がブロックの厚み分長くなり、以前の排煙口だと煙突が差し込み出来ないので、新たにレンガを買ってきて作り直す。 以前までは煙突の角度が屋根の関係で斜めになり、その分煙突の壁で冷やされて、木酸酢が落ちてくるので、排煙口の下部に排...

 
 
 
たたら装置の補修

羽口の角度が今一固定できないので、改めて羽口を溶接して四方から風が吹きつけられるようにする。次のたたら製鉄に備えて下釜にも土を塗り、数日掛けて乾燥させる。 たたら製鉄がうまくいかないと、良い玉鋼が出来ないので、当然良い鍛錬、良い製品も出来ない。...

 
 
 

Yorumlar


bottom of page