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多くの作業こなす

執筆者の写真: 刀工 祐崇刀工 祐崇

金曜の夜に出勤する。

夜のうちに炭焼き窯に、次の材料を投入したかったが、夕刻より雨が降り、思うように作業ができないので、明日の早朝に回す。

6時から薪材の搬入開始。7時には完了して、窯口から火を入れる。今回台風やそれ以降の雨で、窯自体が湿気ているし、薪も湿気ているので、炭化までは時間がかかりそうであるがじっくり温度を上げるため、あまり窯口に薪を投入せずに進行させる。

その間に、包丁の鍛錬を行い、午前中に素延べまで完了。

午後からは火造りを行い、大1.小1を完了させる。

祐崇日本刀包丁

                          焼き入れ前

引き続き、前から準備していた、包丁3、短刀1、2尺7寸の太刀の焼き入れ。

短刀まではすんなり終わるが、さすがに2尺7寸は長いため、なかなか温度が均一にならない。

元を赤めると、切っ先が温度が下がり、切っ先を赤めると元が温度が下がる。

20分ぐらい格闘し、やっと温度が均一になり焼き入れを実行。

                         焼き入れ後

包丁、短刀はそれほど曲がっていないので、簡単に姿直しも完了。太刀は時間がかかったために、大きく曲がりが入っていたが、問題なく姿直し完了。

長い一日であったし、非常に疲れ果てる。


 
 
 

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