前回造った皮鉄を甲伏せにて造り込みを行う。
皮鉄1.3kg、芯金700g。
実際に芯鉄になる部分は500gで、残りは中茎部分になる。


これを合わせて、じっくりホドで熱し、叩き込んで鍛接を行う。
ここで鍛接温度が低ければ、しっかりとくっつかず、棟割れや膨れの原因になり、
素延ベの状態で膨れが生じると、その部分を削り取ることになり、
大きく重ねを落としてしまい、次の工程に進めなくなるので
非常に神経を使うところ。
鍛接が弱いと思えば、数回沸かしを掛け、丁寧にかつ完璧に作業を行う。
数回の沸かしの後、沸かしながら徐々に伸ばしてゆく。

この段階で、急に風が回らなくなって、温度が上がらなくなってきた。
おかしいと思い、羽口を見ると、大きく窪んで鞴と繋いでいる部分まで
穴が開いてしまっており、そこから空気が漏れているのがわかり、
急遽作業を中断。
ホドが冷めてから修理をすることとする。