top of page

柳刃火造りと切鏨補修

  • 執筆者の写真: 刀工 祐崇
    刀工 祐崇
  • 2021年2月23日
  • 読了時間: 1分

以前より注文のあった刃渡り30cmの柳刃包丁に傷が出て廃棄したので、再度作り直す。

ホドの加減もよく、8時より作業開始で10時30分には6回折り返し、火造りまで完了する。

ホドも温まってきたので、溜まっていた鉄成分が含まれたタタラ製鉄の小ケラ、ホドの底にたまった物などから、鉄分だけを取り出す卸金を行う。

1回目クズ鉄3kgを三層にホドに入れ、沸かすこと25分で800g、2回目羽口が詰まった関係で600g抽出出来た。

材料的にはまだ不純物も多いため、もう一度卸鉄すれば綺麗な鉄になるが、手間のことを考え、これをアテ鉄(テコ首などの補強材)や、テコ棒の材料に回す。

午後、洋鉄で作った切鏨の先端部分が折れたままになっていたり、傷んだりしていたので、本来鍛接できる和鉄と違い、洋鉄同士の鍛接は、ほう砂と鉄粉を混ぜた鍛接材の力を借りて鍛接する。低い温度では鍛接できないので、少し材料が溶ける温度で鍛打を行う。

2丁とも先端部分が大きくなったので、当分は持ちそうだ。




 
 
 

最新記事

すべて表示
午後の薪棚製作

午後から鍛錬所に向かい、、薪棚の製作続き。 暑いのであまり進まない。来週以降も続く。 先週桃の実が大きくなり始めたので、虫なの度外注から身を守る為、 紙の袋を被せておいたが、桃の木の周りにはネットを張っているのにもかかわらず、毎年何故か袋を破られ、桃の実が食べられてしまって...

 
 
 
猛暑の日々

今年の夏は異常なぐらい暑い。 日中の気温が36度にもなれば、少し動くだけで汗まみれになり、熱中症の危険がある。 さすがにこの暑さでは火を使う作業は不可能。 今週は、先週までで炭窯の修理がほぼ完了したので、中に残ったままになっていた松の炭 を取り出さす。...

 
 
 
炭焼き釜補修完了

先週に引き続き、炭焼き釜の補修の続き。 排煙口の位置がブロックの厚み分長くなり、以前の排煙口だと煙突が差し込み出来ないので、新たにレンガを買ってきて作り直す。 以前までは煙突の角度が屋根の関係で斜めになり、その分煙突の壁で冷やされて、木酸酢が落ちてくるので、排煙口の下部に排...

 
 
 

Comments


bottom of page